回答者の多くは、子どもが親や教団から安全に離れられる制度や、宗教トラブルの相談先などを望んでおり、宗教に関して社会的な改善を求めていることが分かった。 また、脱会後に家族との関係が悪化した人も多く、一部の宗教団体では回答者の8割が家族からの体罰を経験していたことも分かった。 当事者に過去の体験やその後の人生を聞き、社会で議論すべき論点を明確にすることが目的だという。 調査方法はアンケートフォームを設けたウェブ調査で、「宗教2世」1131人が回答(各回答に「答えたくない」の項目もあり)。 内訳は、2世が604人、3世が431人、4世以上が65人。仏教系が611人、キリスト教系が345人、神道系が100人だった。 宗教団体別(自由記述)では、創価学会が428人と最も多く、エホバの証人が168人、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)が47人と続いた。 なお、この調査でいう「宗教2世」は、親が信仰してきた宗教・教団への入信を求められた子どものことを指し、孫の3世以降も含んでいる。 具体的には「子どもでも親や教団から安全に離れられる制度の整備」(73%)、「社会問題を起こした宗教団体への解散命令や法人格の取り消し」(71.9%)などを挙げた。 「家族から脅迫・非難・暴力を受けた」(22.4%)、「友人など人とのつながりが減った」(19.9%)、「経済的自立が困難だった」(18.2%)も目立った。 「旧統一教会」の回答者では、7割が教団から献金を要求され、6割強が家族から献金を要求されていた。 そのほか、「あなたは神や教祖に選ばれた特別な子だと言われた」(70.2%)や、「(受験や就職など)不信心だから思ったような結果にならなかったと言われた」(29.8%)という人も多かった。 また、脱会後も宗教的な価値観が残っているせいで、性意識や性行動に罪悪感や背徳感を抱く気持ちがあったと回答したのは、旧統一教会が63.6%、エホバの証人が58.7%、創価学会が10.6%だった。 このほかの自由記述欄では、「女性はひたすら従うのみ」「同性愛は存在しないなど(と言われた)」「女性は男性に従属し、男性は女性を従属させるように振る舞わなければならない」などが記載されていた。 そのうえで、「一部心ない誹謗中傷が声を上げた2世信者、元信者に向けられているが、それぞれ勇気を持って発信している。調査結果のような思いをしている方は相当程度いるということをお伝えしたい」と述べた。

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